「やりたいことが色々あって、時間が足りない!」
「もっと効率よく、もっと無駄な時間を短縮したい!」
様々なことに普段忙しく取り組んでいる方、
目標に向かって頑張っている方は、
さまざまな時間を、無駄に感じてしまうことがあると思います。
確かに、時間を効率的に使うことは、
手帳を企画している私たちの大きなテーマです。
でも、「無駄」とは一体何でしょうか?
例えば・・・
「パートナーの話、長いなぁ・・・。」
「子どもが寄り道して遊んでばっかり・・・。」
「新しいレシピを作るって・・・?お店に配達してもらったら楽でおいしいのに・・・」
そんな風に思う時もあるかもしれません。

そして、
「これらの無駄なことをもっと短縮して、もっとやりたいことができたらいいのに。」
と思うこともあるかもしれません。
無駄ってなんだろう?
先日、「無駄」について記述している社会学者の加藤諦三先生の本を読む機会がありました。
とても考えさせられる部分があったので共有します。
自分の弱点を隠し、すべてのことに批判されまいとして必死に仕事をしている人がいる。
いつも肩に力が入って息苦しい。
なんのための人生かと思われる。
このような仕事熱心は息がつまる。仕事をすることを楽しめない。
生きることが楽しくない。
〜中略〜
彼らは無駄が嫌いである。
とにかく無駄が嫌いである。
いつも能率が上がっていないと気が落ち着かない。
しかし、人生を終わってみれば自分の人生そのものが全体として無駄だったと
気づくのではなかろうか。
一見無駄と思えることには、
いろいろな要素が隠れていそうです。
私は、無駄を無駄と感じない人は、生きるエネルギーがあふれている人だと思う。
先ほどの例で言うと、
「パートナーは、私に何を伝えたいのかな?気持ちを聞いてみよう」
と思えば、交流も生まれるし、共感もできるかもしれません。
「ちょっと子どもの真似してみようか。」
と思えば、楽しく過ごせる時間になるかもしれません。
「どんなレシピを作ってるの?」と聞けば、
食事の時間をより楽しめるかもしれません。
考え方によっては、
時間の捉え方も変わってくることがわかります。

一見無駄に見えることにも、価値がある
もちろん、効率を上げることは大切ですし、
何かをやり遂げるためには時間の管理も大切です。
でも、私にとっての「無駄」とはなんだろう?
と、考えるいい機会になりました。
何かに向かうこと以外の時間を、
単なる無駄、と切り捨てるのではなく、
その中の価値を考えたり、
人とのこころを通わせること、
日々の余裕を持つことを、
忘れないようにしたいです。
そして、何かに向かうプロセス自体も、
楽しめる時間になるといいなと思います。
『感情を出した方が好かれる/加藤 諦三』
『自分に気づく心理学/加藤 諦三』
加藤 諦三:
1938年、東京に生まれる。東京大学教養学部教養学科を経て、同大学院社会学研究科修士課程を修了。1973年以来、度々、ハーヴァード大学准研究員をつとめる。現在、早稲田大学名誉教授、ハーヴァード大学ライシャワー研究所准研究員(「BOOK著者紹介情報」より

↑いろんな本を出していらっしゃいますね!色々読んでみます。
ブログ筆者:小林 美悠子